【トライアスロン部】男女8選手が過酷な競技で健闘!/トライアスロン同好会

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◇日本学生トライアスロン選手権大会
(8月30日(日)@香川・有明浜海水浴場・琴弾公園周辺特設コース)

トライアスロンの学生日本一を決める日本学生トライアスロン選手権大会が30日、香川県観音寺市で行われ、各地区予選を勝ち抜き、出場権を得た選手たちが過酷な競技に挑んだ。立命館からは男子6名、女子2名が出場し、このうち恒川由衣が59選手中7位でゴールする好成績を収めた。

スイム1.5km、バイク40km、ラン10kmのタイムを一度のレースで競う過酷な競技・トライアスロン。この日は、女子59名、男子182名の総勢240名を超える強者たちが一堂に会し、互いにしのぎを削った。とりわけこの日の有明浜海水浴場は午前中、天候不良で波が高く、危険が伴うレースであると判断されたため女子のスイムの距離が0.9kmに短縮され、競技が行われた。

午前9時半から行われた女子の競技では恒川由衣、柴田彩瑛の2選手が出場した。中でも恒川は1回生の時から今回まで3年連続してインカレに出場しており、過去の順位はそれぞれ7位と8位。今大会ではそれを超え、入賞となる6位以内でのゴールを目指した。
最初に行われたスイムでは、恒川が普段より遅い10位で泳ぎ切った一方、柴田は「スイムが苦手なので、助かった」と恒川からは長い距離を離されるも上々の滑り出しを見せた。
続いてのバイクでは恒川が2番目の集団にぴったりとくっつき、入賞を狙える位置につける。「スイムで普段より遅かったが、バイクで順位を上げることができた」と、自画自賛の走りを見せた。その後を追う柴田も「上手く回せた」と手応えを口にし、目標として定めていた20位以内を目指して最後のラン競技に移った。
この大会、ラン競技は同じ場所を4度周回するというコースが設定された。ラン競技に移ると両選手ともに順位を上げ、それは周回しスタート地点に戻ってくるたびに前を走る人数が減ったことが明白に分かるほどであった。そして最後の4周目、恒川、柴田ともに入賞・20位以内という目標を目指して最後のスパートに入った。互いに前で逃げようとする追い、逆転を狙って最後の力を最大限に振り絞った。
しかし、健闘及ばず、恒川は7位でフィニッシュ。柴田も28位でゴールした。恒川は「入賞を目指していただけに、やはり残念」と悔しさをのぞかせた一方、で柴田は「20位以内に、とは思っていたが、最初のインカレとしては頑張れたかな」と達成感を口にした。

午後0時半からは金辻大輝、河合祥揮、住田英芳、高橋快、山本康貴、吉野孝義の6名が出場した男子の競技がスタート。このうち、山本は立命館の選手としてではなく別の団体に所属し練習を行っているが、19歳以下のチャンピオンとして試合前日もテレビ局から取材を受けていたというほどの注目選手である。レースが始まると、山本がさっそく前評判通りの活躍を見せる。
午後の男子競技、スイムのコースは規定通り1.5kmに戻された。1周750メートルのコースを2周するというものである。レース序盤、スイムを終えた時点で山本が182選手中なんと2位につける驚愕の泳ぎを見せる。山本から大きく離された他の5選手はそれぞれ高橋、吉野、住田、金辻、河合の順で泳ぎを終え、バイク競技へ向かった。
バイク競技になっても山本の力はほぼ衰えず、バイクを終える直前でも依然として山本は先頭6人の集団に入っており、入賞の可能性を十分もった状態でバイクを終えた。何とか後に続きたい高橋らだったが、山本の入っていた第一集団からは大幅に引き離され、このうち金辻と河合はバイク競技中に先頭集団に一周差をつけられたため、途中棄権としてレースの終了を余儀なくされてしまった。残る住田、吉野、高橋も「(途中棄権となるのが)怖かった(住田)」と恐怖と隣り合わせの状況の中で必死に少しでも先の位置を目指して自転車を走らせた。結果、何とか最後尾の集団に入り、途中棄権を免れて最後のラン競技を行う権利を獲得することに成功した。2人はともに3回生で、吉野はチームの副主将、
住田はチームの主務という立場でトライアスロン同好会を支えてきた。さらに、6月21日に行われた予選会(愛知県蒲郡市)で主将を務めてきた佐藤がまさかの落選。「完走してくれ」と吉野は佐藤から声を掛けられたそうだ。その言葉が見えない力を与えたのか、3回生の執念が土壇場で実り彼らは最後のラン競技に3年間のトライアスロン人生の全てを託した。
そして最後のラン競技。ここまで入賞圏内に入っていた山本が大失速し、先頭集団に入っていたバイク競技から一転、66位でレースを終えた。両方のチームメイトやマスコミなど各方面から期待されて迎えた今回の大会、1回生特有の緊張感やプレッシャーもあったのだろうか、大幅に順位を落としてゴールテープを切った。そしてその約3分後、吉野が無事
にゴールした。予選でタイムが及ばず、最後のインカレに出ることができなかった佐藤と交わした約束を果たした男の目には、うっすら涙が浮かんでいた。さらに住田、高橋とゴールし、立命館は出場6選手中4選手が完走を果たした。「緊張感もなく、楽しくやれた」と笑顔で吉野と住田は最後のレースを振り返った。
インカレという一年で最大のイベントではあるが、入賞や完走など、目標は人それぞれのトライアスロン。過酷な分だけ、目標の立て方も多岐にわたり、過酷な分だけ、ゴールしたときの達成感はひとしおであろう。そして、それぞれの選手が生んだドラマは必死に競技と向き合った努力の賜物であり、過酷な分だけ、それに相応しい濃いストーリーを持っているのだ。

◇インタビュー
恒川選手
「7位だったが、悔しさがある。入賞した6人はスイム、バイク、ランどれも強くて、どれかひとつ強いだけではいけないのだと分かった。底上げをしないと入賞は難しいと思う。次は10月の日本選手権に出場するので、結果を出したい」
柴田選手
「初めてのインカレで、関東勢の強さが分かった。スイムが苦手で、ランが得意なために序盤スイムで引き離され、気持ちで折れてしまうことがあったが、今回は最後まで諦めず競技することができたのでよかった」
吉野選手
「完走できて良かった。プレッシャーなくレ―スができたし、達成感でいっぱい。3年間競技を続けてきて、最後にインカレで走れて良かった」
住田選手
「団体に貢献するという目標が達成できず心残りはあるが、緊張感もなく楽しかった。練習もしんどいし、幹部に就任してからも大変なことも多かったが、全ての競技を終えた今考えると楽しかった。インカレは沿道からの応援もすごく、『立命館頑張れ』という声も聞こえたので嬉しかった」

【記事:仙田幸久、写真:宇野友泰】