【硬式テニス部】炎天下で激闘、男子単複3組が初戦突破/硬式テニス部

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◇関西学生テニス選手権大会
(8月28日@靱公園テニスセンター)

関西学生テニス選手権大会は2日目を迎え、男女単複それぞれで熱戦が繰り広げられた。この大会は「夏関」としばし略され、成績が優秀な学校は9月に行われるリーグ戦(9月6日~11日、江坂テニスセンター)で有利なポイントが配されるという。試合はすべて個人戦で行われ、いわばこの夏の関西学生テニス連盟の最強王者を決める大会である。立命館からはこの日男子シングルス部門で4選手、男子ダブルス部門で2組が出場した。

午前9時から行われた男子シングルス戦では佐藤成浩が兼任勇士郎(関西学院大)、主将・畑中恩が磯田佳孝(関西大)と対戦した。
佐藤は昨日行われるはずだった試合が今日に延期となり、これがこの大会の初戦である。「1日1試合は変わらない」と平常心を心掛けこの試合に臨んだという佐藤は、序盤からコンスタントに得点を重ね、1セット目を6-2で難なく獲得する。2セット目も長いラリーを仕掛けることで相手のミスを誘い、得点するスタイルで相手を翻弄した。このセットも6-2で取った佐藤、ストレート勝ちで明日の3回戦に駒を進めた。
主将の畑中は「試合をしたことはこれが初めてだが、よく知っている」という磯田(関西大)と対戦した。佐藤と同じく長いラリーを仕掛ける攻撃が相手にはまり、最初のセットを6-1で取る。しかし、2セット目になると勝ちを意識しすぎたのか「緊張した」とミスが目立ち、6-5と、あと勝利まで1つとしてから2ゲームを連続して落とした。6-7とされ、セットカウント1-1と磯田に追いつかれてしまう。長時間に及んだこの試合、勝敗の行方は3セット目に託されることとなった。セットカウント1-1で迎えた最終3セット目、ここに来て畑中の持ち味である「粘りのテニス」が発揮される。1セット目と同様、ラリーを丁寧につなぎ、疲れの見え始めた相手が苦し紛れに放ったチャンスボールを
確実に決める攻めが随所で光った。「1つめを取れたのが勝因」と振り返るように1ゲーム目を取って先制に成功し、さらに2-2と追いつかれてから4連続でゲームを取り、相手を引き離すことに成功。このセットを6-2で勝ち取り、勝利を収めた。試合時間はなんと2時間56分で、快勝した佐藤が試合を終えてから1時間半が経過していた。熱戦を終えた畑中は汗びっしょりで真夏の太陽が照りつけるコートから引き揚げたが、「いつも長いので。いつも通りです」と笑みを浮かべる余裕すらあった。チームで唯一インカレ本戦にまで進んだ実績のある主将、明日は強豪・同志社の選手と対戦する。

続いてコートに登場したのは1回生の瀧本怜央。岡山の名門・関西高校の出身で、高校3年時にインターハイベスト32入りを果たした期待のルーキーである。今日の試合では関西大の花田と対戦した。その瀧本、この日は「自分のペースに持ち込むことができなかった」と苦戦を強いられ、相手の力強いストロークに応戦し長いラリーを展開するもなかなか得点に結び付かなかった。1セット目を2-6で落とすと2セット目には、長いラリーでもそれをものともせず、変わらぬ力で打球を放つ花田と、ラリーが長引くにつれて球威が落ちる瀧本、というように互いの実力差が如実に現れてしまった。終始相手に主導権を握られた結果、1-6で2セット目も奪われ敗戦を喫した。「高校生と違って大学生はスピード・パワーが上。フィジカル面でも劣っていると感じた」とさばさばとした表情で語った瀧本、目標であるインカレ出場に向けてこれからの飛躍に期待したい。

暑さも収まりつつある午後4時半頃、松本周が登場した。本来なら午後1時頃に開始の予定で、瀧本よりも早く試合が始まる予定であったが、前にそのコートで行われていた試合がそれぞれ4時間と3時間半を超える試合だったため、この時間の開始となった。試合時間が1時間から4時間以上までさまざまなテニス、どの時間のスタートでもしっかりと順応し実力を発揮する能力も必要である。
松本は前田直人(甲南大)と対戦した。前田は予選を免除されて本戦に選出された実力者であり、松本はその前田に苦しい展開を強いられることとなった。1セット目、試合開始当初はほぼ互角の得点を取り合っていたが、中盤から徐々に引き離されてしまい、1-6でこのセットを落とした。粘りを見せていた松本だが、球威のある前田の球に押されてなかなか強い打球を放つことができない。2セット目、2-2となったところで日没となり、試合をしていたコートが使用不可に。約2時間の中断を経て、ナイター設備の整ったコートで試合が再開された。中断後、「入りは普通だった」と話す松本だったが「先に準備してしまった」と攻める姿勢が薄れ、3ゲーム目を奪われて相手に引導を渡してしまう。こう
なるとリードを奪った前田のペースで試合が進み、ここから3ゲームを連取され、2-6でこのセットを落とし敗退となった。試合後疲れた表情を浮かべながら質問に答えた松本だったが、リーグ戦に向けて「毎年入れ替え戦のかかる6位なので、残留を目指したい」と目標は一点に定まっていた。

午後5時、ここから男子ダブルス戦が組まれていった。午後5時32分、試合開始となった西野拓朗・高橋直種組と荒木直斗・高田直幸組(関西学院大)の試合は最初からコートに照明を灯して行われた。
その中で行われた試合、先手を取ったのは西野・高橋組だった。試合序盤にサービスをブレイクして相手の出鼻を挫き、あとは自らの流れに持ち込んで6-3で最初のセットを難なく奪う。2セット目になっても勢いは留まるところを知らず、得点を重ねていく。「基本的にナイターは見にくい場合が多いが、ここ(靭公園テニスセンター)は設備がよく、やりやすい」と地の利も生かし、このゲーム6-2で余裕の完勝を収めた。西野・高橋組は明日の2回戦で同志社のペアと対戦するが、そのことについて「チャレンジャー精神で引かずに頑張りたい」と早くから闘志を燃やした。強豪である同志社の選手を一人でも多くが倒そうという目標をチームとして掲げている立命館、この勝利で掴んだ挑戦権をものにすることができるか、注目である。

完全に日が暮れた午後8時ごろ、この日の最終試合のひとつとして佐藤・中山隼組の試合が始まった。だが、この試合は最後まで終わらず、6-2、1-4と中盤まで進んだスコアを保った状態で翌日に決着をつけることとなった。試合中断から翌日の試合開始まで残された時間はわずか12時間、さらに勝ち抜けば3日まで毎日連戦が続く。卓越した運動能力に加え精神面・身体面においてもその真価が問われる過酷な競技のテニス。技術的にも精神的にも疲労困憊の中で選手たちは残りの試合期間、どのようなプレーを見せてくれるのか、興味を抱かずにはいられない。

【記事:仙田幸久】